男子ゴルフの今季メジャー初戦、日本プロ選手権日清カップヌードル杯は１３日、長崎市のパサージュ琴海アイランドＧＣ（７０６０ヤード、パー７０）で開幕する。石川遼（１８）＝パナソニック＝は１２日、同ＧＣで練習ラウンドを行い、最終調整を完了。「（世界最少スコア５８を記録した）中日クラウンズよりも手応えがある」と、メジャー初制覇へ自信を示した。勝てば、８２年前の記録を塗り替えて最年少メジャー王者が誕生する。
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メジャー初戦を翌日に控えた石川の表情には自信がみなぎっていた。前日のプロアマ戦に続いて、この日の練習ラウンドでも１８ホールを回り、「予定通りのスケジュールを消化できた。ショットの調子もいいし、しっかりと準備はできている」と声を弾ませた。
調子のバロメーターであるアイアンの距離感が合ってきたことが自信の裏付けになっている。開幕時は１８０ヤードの距離を６番アイアンで打っていたが、現在は７番アイアン。「試合を重ねるごとに状態が良くなっている。体のキレが出てきて飛距離も伸びている」。本来のショットが打てるようになったことで距離感も合ってきたという。
最終日（２日）に世界最少スコア「５８」をマークして大逆転優勝を果たした中日クラウンズも、大きな自信になっている。「いい結果が自分を後押ししてくれている。想像していたよりもすべてがうまくいっている感じ。これを余裕というのかもしれない」。その中日クラウンズと比較しても「今週の方が手ごたえがある」と胸を張るぐらいだから、優勝候補の大本命であることは間違いない。
ツアー通算７勝を挙げている石川だが、メジャーは未勝利。今大会に勝てば、１９２８（昭和３）年に浅見緑蔵が１９歳９カ月で日本オープンを制した記録を塗り替え、１８歳８カ月の最年少メジャー王者となる。「僕の中では最年少記録よりも最年長記録の方が価値がある。長い間、高いレベルで戦い続けることの方が大事」と、８２年ぶりの記録更新にはそっけない口ぶりだが、内に秘めた思いは熱い。
メジャー初制覇へ向けて「今年は初日にいいスタートが切れていないので」と、スタートダッシュをカギに挙げた。しかし、少々出遅れたとしても、驚異の爆発力を兼ね備えた今の石川には痛くも何ともない。「最終日にトップと５打差以内ならあきらめない。アグレッシブに攻めていきたい」ときっぱり。「プロゴルファー日本一」の座へ、照準は定められた。
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